小売店のレジ売上はどう仕訳する?現金過不足の処理まで解説

小売店のレジ売上は販売時点で計上が原則。現金・クレカ・電子マネーで仕訳が異なり、現金過不足は原因究明→雑収入・雑損失で処理します。

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この記事でわかること

小売店を営むオーナーが「レジ売上をどう記帳するか」「レジ締めで現金が合わなかったときどうするか」を判断できるよう、仕訳の基本から現金過不足の処理まで解説します。


まず結論

  • 売上の計上タイミングは「販売した日(レジを通した日)」が原則です(国税庁タックスアンサー No.2200)。
  • 支払い方法(現金・クレジットカード・電子マネー)によって仕訳の相手勘定が変わります。
  • レジ締め後に現金が合わない場合は「現金過不足」勘定を使い、原因が判明したら適切な勘定に振り替えます。

対象になる方

  • 実店舗で商品を販売している個人事業・法人の小売店オーナー
  • 現金・カード・PayPayなど複数の支払い方法を扱っている方
  • 日次のレジ締め作業と帳簿の連携に不安がある方

支払い方法別の基本仕訳

レジ売上の記帳は、「どの手段で受け取ったか」で仕訳の形が変わります。

支払い方法 借方 貸方 注意点
現金 現金 売上高 レジ内の実査額と一致させる
クレジットカード 売掛金(またはクレジット売掛金) 売上高 入金は後日。手数料は別途費用処理
電子マネー(交通系・QR) 売掛金(または未収入金) 売上高 入金タイミングはサービスにより異なる
商品券・ギフト券 商品券 売上高 受取時に資産計上し、使用時に売上へ振替

実務メモ:クレジット・電子マネーは「入金日に売上を立てる」方が多いのですが、これは誤りです。販売日に売上を計上し、入金日に売掛金を回収するのが正しい処理です。


現金売上の仕訳例

1日の売上が合計88,000円(税込・消費税率10%)だったケースを例にします。

【販売時の仕訳】

借方 金額 貸方 金額
現金 88,000円 売上高 80,000円
仮受消費税 8,000円

税込経理を採用している場合は、売上高88,000円として一括計上する方法もあります。どちらの方法も認められていますが、期中は統一した処理を継続することが重要です。


クレジットカード売上の仕訳例

同日のカード売上が33,000円(税込)、カード会社手数料率3%のケースです。

【販売時】

借方 金額 貸方 金額
売掛金 33,000円 売上高 30,000円
仮受消費税 3,000円

【入金時(手数料控除後)】

借方 金額 貸方 金額
普通預金 32,010円 売掛金 33,000円
支払手数料 990円

現金過不足の処理

レジ締め後、帳簿上の現金残高と実際の紙幣・硬貨の数が一致しないことがあります。この差額を「現金過不足」勘定で一時的に記録し、原因を調査します。

ステップ1:過不足を発見したら即座に記帳

現金が500円不足していた場合:

借方 金額 貸方 金額
現金過不足 500円 現金 500円

現金が500円超過していた場合:

借方 金額 貸方 金額
現金 500円 現金過不足 500円

ステップ2:原因が判明したら振り替える

原因の例 振替先の勘定
お釣りの渡し間違い(不足) 雑損失
売上の記録もれ(超過) 売上高
原因不明のまま期末を迎えた(不足) 雑損失
原因不明のまま期末を迎えた(超過) 雑収入

実務メモ:現金過不足が毎日発生する場合、レジ操作のミス・複数人による管理・釣り銭の初期設定のズレが原因であることが多いです。頻発する場合は運用面の見直しも検討しましょう。


よくある間違い

  • 入金日に売上を立てる:カードや電子マネーは入金が遅れるため、入金日に売上を計上しがちです。正しくは販売日が計上タイミングです。
  • 現金過不足を放置する:差額を記帳せずに残しておくと、帳簿残高と実査額が長期間ずれたままになり、決算時に原因追跡が困難になります。
  • 手数料を売上のマイナスにする:カード手数料は「支払手数料」として費用計上します。売上高を減額する処理は正しくありません。

自分で確認できるチェックリスト

  • 売上計上は「販売日」を基準にしているか
  • 現金・カード・電子マネーを別々に集計できているか
  • レジ締め後に実査額と帳簿残高を照合しているか
  • 過不足が出たらその日のうちに現金過不足勘定で記帳しているか
  • カード手数料を支払手数料として費用処理しているか
  • 税込経理・税抜経理の方法を期中で統一しているか

税理士に相談した方がよいケース

  • 現金過不足が月に数万円規模で頻発している
  • 複数店舗・複数レジを管理しており、売上集計の方法が定まっていない
  • 消費税の課税事業者になったばかりで、税込・税抜の経理方法を選んでいない
  • 商品券・ギフトカード・ポイント還元など複合的な決済手段を導入した

まとめ

小売店のレジ売上は「販売した日に計上」が基本です。現金・クレジットカード・電子マネーで仕訳の相手勘定が異なるため、支払い手段ごとに整理して記帳しましょう。現金過不足は発見したらその日のうちに記帳し、原因が判明次第、雑収入または雑損失へ振り替えます。日々の記帳習慣を整えることで、決算・申告の負担も大きく軽減できます。


本記事は情報提供を目的として作成しており、特定の税務判断を推奨するものではありません。実際の税務処理・申告については、税理士等の専門家にご相談ください。個別事情によって結論が異なる場合があります。

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免責事項 本記事は情報提供を目的として作成しており、個別の税務アドバイスではありません。実際の税務判断・手続きについては、税理士等の専門家にご相談ください。税制は改正される場合があり、記事の内容が最新状況と異なることがあります。個別事情によって結論が異なる場合がありますので、必ずご自身の状況に合わせてご確認ください。

参考:国税庁タックスアンサー No.2200 収入金額とその計算

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