ヤフーショッピングの返品・返金、仕訳はどう書く?実務処理のポイントを具体例で解説

ヤフーショッピングでの返品・返金は「売上の取消」として処理します。売上計上を借方に立て直す仕訳が基本で、消費税の扱いも元の売上と対応させることが重要です。

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「返品・返金の仕訳、何を戻せばいいの?」と思っていませんか?

ヤフーショッピングで販売を始めると、思いのほか早く直面するのが返品・返金の対応です。「売上を消せばいい?」「返金額で別の仕訳を立てる?」と迷い、結果として誤った処理をしてしまうケースが少なくありません。

この記事では、返品・返金の仕訳の正しい考え方と具体的な仕訳例を整理します。開業間もない個人セラーで、日々の記帳に不安を感じている方を対象としています。


よくある誤解:「返金したから『支出』として処理する」

返金が発生すると、現金やポイントが出ていくため「費用が発生した」と捉えてしまいがちです。しかし、これは誤りです。

返品・返金は新たな費用の発生ではなく、過去の売上の取消です。「一度計上した売上がなかったことになる」という性質の取引として処理します。


正しい考え方:返品は「売上の逆仕訳」

返品・返金の仕訳の基本は、売上を計上したときの仕訳を反対方向に戻すことです。

売上計上時(販売時)の仕訳イメージ

借方 金額 貸方 金額
売掛金(または未収金) 11,000円 売上高 10,000円
仮受消費税 1,000円

※消費税課税事業者の場合。税込経理の場合は仮受消費税を使わず売上高に含める方法もあります。

返品・返金時の仕訳イメージ

借方 金額 貸方 金額
売上高 10,000円 売掛金(または未収金) 11,000円
仮受消費税 1,000円

売上を借方に立てることで、売上が減少します。「返品が来た=売上がなかったことになる」という処理です。


状況別:返品・返金の仕訳パターン

ヤフーショッピングでは、返金のタイミングや方法によって仕訳が少し変わります。代表的な3パターンを確認しましょう。

パターン 状況 仕訳のポイント
① 売上計上と同月に返品 月内で返品・返金が完結 売上の取消仕訳を同月内に計上
② 売上計上の翌月以降に返品 月をまたいで返品が発生 返品発生日付で売上取消の仕訳を立てる
③ 一部返金(部分返品) 商品の一部のみ返品 返品された商品分だけ売上・消費税を按分して取消

実務メモ: ヤフーショッピングでは、ストアクリエイターPro上で返金処理を行うと、売上管理レポートに「返金」として記録されます。この記録を仕訳の根拠として保存しておくと、後からの確認が容易です。


消費税の扱い:免税事業者と課税事業者で異なります

返品・返金の消費税処理は、自分が課税事業者か免税事業者かによって異なります。

区分 消費税の仕訳
免税事業者 消費税の仕訳は不要。売上高の取消のみ行う
課税事業者(税抜経理) 売上高と仮受消費税をそれぞれ取り消す
課税事業者(税込経理) 消費税込みの金額で売上高を取り消す

開業して間もないセラーの方は、課税売上高が1,000万円以下であれば原則として免税事業者に該当します(国税庁タックスアンサー No.6501「納税義務の免除」)。免税事業者の場合は、消費税の仕訳は発生しないため、処理はよりシンプルになります。

実務メモ: インボイス制度(適格請求書等保存方式)に登録して課税事業者となっている場合は、返品に際して「返還インボイス」の発行が必要になるケースがあります。購入者が事業者である場合は特に注意が必要です。


記帳時の注意点まとめ

  • 返金を「費用」として処理するのは誤り。**売上の取消(マイナス売上)**として扱う
  • 消費税の処理は、元の売上計上時と経理方式を統一する
  • 返品・返金の事実確認として、ヤフーショッピングの管理画面のレポートや注文履歴を保存しておく
  • 月をまたぐ場合でも、返品が確定した日付で仕訳を立てる

自分で判断できる範囲と、専門家に確認すべき範囲

自分で対応しやすい 専門家への相談が望ましい
同月内・翌月の返品で売上取消の仕訳を立てる 返品が頻繁に発生し、消費税の申告額に影響が生じる
免税事業者として消費税なしで処理する インボイス登録後の返還インボイスの要否を判断する
管理画面のレポートを根拠書類として保存する 簡易課税制度を選択しており、返品の処理方法に迷っている

まとめ

ヤフーショッピングの返品・返金は「売上をなかったことにする仕訳」です。新たな費用の発生として処理するのではなく、売上計上時の仕訳を反転させることが基本です。消費税の扱いは、免税事業者か課税事業者かで異なりますので、自分の課税区分を確認した上で処理しましょう。


本記事は情報提供を目的として作成しており、特定の税務判断を推奨するものではありません。実際の税務処理・申告については、税理士等の専門家にご相談ください。個別事情によって結論が異なる場合があります。

仕入税額控除の要件や帳簿の付け方は、取扱商品や販売チャネルによって異なります。「自分のケースではどうなるか」を確認したい場合は、税理士への相談がおすすめです。

毛利順活税理士事務所では、初回のご相談を無料で承っております。お気軽にお問い合わせください。

免責事項 本記事は情報提供を目的として作成しており、個別の税務アドバイスではありません。実際の税務判断・手続きについては、税理士等の専門家にご相談ください。税制は改正される場合があり、記事の内容が最新状況と異なることがあります。個別事情によって結論が異なる場合がありますので、必ずご自身の状況に合わせてご確認ください。

参考:国税庁タックスアンサー No.6501 納税義務の免除

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